shidouofthedeadの日記

日々の雑文帳

カケル

トルコキキョウ一輪たずさえ
セーラー服たたずむ河原
ハレ とケの間に掛ける鉄橋
天翔ける竜が通る


とんでしまえばすべてが終わる
だからわたしは一歩後ずさる


自慢に蓋をして
我慢を強いて
傲慢と向き合い


わたしはいつも誰かのジェネリック
手に入らぬ時の応急処置


消えていく人は
誰にも
何処にも
何も言わず
いつの間に消えて
歪に欠ける自我の境界線
つなぐ包帯は綿


枯芝だらけのスカート払って
唐紅に染まる空見上げ
浅はかな青春
馬鹿馬鹿しいと笑い飛ばし


昔からずっとそうだった
わかってるずっとわかってる


天翔ける竜が通る
何もかわらない
何もわからない


時折思い出す

あの日見た夕焼け

 

 

 


 

 

弱さ

昨年の後半くらいから私自身もぶち当たって悩んで考えてる壁に「弱者」って言葉があって、人間、多分、よっぽどでない限り自分の弱さを抱えてて、たまにそれを吐き出したくなるのだけど他の人には弱者と見られず何を言ってるんだってことになって、下手すると弱さのマウント?になりかねないのよ。

そこで主張できる人と黙ってしまう人の溝も出てきたりで……なんか、モヤっとドロっとしたものが心の底に残って、ずっとどこかに引っかかる。
寄り添ってという言葉は前を歩いているけどその寄り添いは無条件ではないの? 「強そう」に見える人間は弱音吐いても否定されるの?

まぁ、そこを自分で消化して生きていかにゃ人生、いかんわけですが……やっぱ、キツイんだよ。誰だって。自分だけぢゃないんだよ。自分への戒めも込めて。

でも、誰かに寄り添うために自分を否定するのもされるのも本末転倒なわけで……とどのつまりは自己否定に繋がってしまうのがキツイんだな。

ただ、声が大きい方へ流れていくのは嫌だし、SNSで危険なのは自分で作ったタイムラインだから自分の選んだ声が大きく見えて外の世界から見たらその声は小さいかもしれないのにそれがスタンダードだと思ったり逆にそれに怯えて、小さくなったりっていうのは……怖いな。ちゃんと一歩ひいてな。とも

ふてほど

母が自宅で仕事をしてたので母方の祖母が私をよくお出かけに連れて行ってくれた。どこへ行った時だったか覚えてないのだけどバスの車窓から並走する自動車を眺めていたらとてもカッコいいおじさんが手を振ってくれた。まだ、小学校に上がる前の幼い私がその瞬間、とても恥ずかしくなって身を潜めた。

しかし、今一度、その姿が見たい衝動に駆られ、窓の外を見るとまだその車は並走していてその男性はまた手を振ってくれた。恥ずかしい、隠れる、でも、また、見る、手を振ってる。何度か繰り返し、その自動車は走り去った。あの熱いドキドキはなんだったんだろう。衝撃だった。

しばらくして、休日の昼下がりテレビを見ていて驚いた。あのおじさんが出ていた。
山城新伍という人だった。幼い頃の記憶だったので似た人だったのかもしれない。でも、あの時、私は確信したのだ。

不適切にもほどがあるでチョメチョメを聞くたびにそのことを思い出して、果たしてアレは現実だったのかずっと考えていた。
本物だったとして、幼い子にそんな思い出を強烈に残すほど手を振る優しさと強烈な色気を持ってた人だったのだなぁと大人になってこうして考える。

母に「ふしだらな娘だ」と評された私。幼児の頃に強烈な色気を受けてドキドキした敏感な私は確かに母の評した通りの娘だったのかもしれない。
それを封じるために潔癖に厳格に育てられたのかもしれない……でも、閉じ込められても拗らすだけで感性って変わらないんですよ。多分。

ドラマを観た後、そんなことをずっと考えていた。しかしまぁホントどうだったんだろうね?

 

 

脱け殻

狐火に導かれ
気付かずに火の見櫓
奴らへ向ける無言の太鼓
火炎放射で女の業火
どうかも一度
取り戻せマインド
井戸汲み上げ
唐紅の空見上げ
片付かない自らの括り崩し
引いてしまった境界線
越えることなく過ぎていく日々
内輪でさざめく声に塞ぐ耳
しぐれる涙拭う袖
うちだってある女のプライド脱ぎ捨て打ち掛

季節外れ空蝉の瞳
亀裂破れ抜けたら脱け殻

 

2023 大晦日

ちょっと早いですが

今年もありがとうございました。
昨年が推し活元年とすると
今年は推し活応用編でした。
まさか、あんなまん前で観ることができるとはな。
今年がピークかもな。などと思いつつ、来年はいつからスタートになるのかな。春かな。


沢山の繋がりができたり
今まで通り、お世話になったり、復活したり、
まぁ、それはまたこれからも続いていくんだろうな。続いていったら良いな。


毎日、韻を踏んでみたり、ブログを始めてみたり、伝えることはなかなか難しいなぁ。誰にも伝わってないかもな。壁打ちだなと思いつつ、それでも楽しいなと思えること。来年も大切に相変わらずで過ごせたらなと願っております。
何卒、なにそつ? なにとぞ、よろしくお願いします。


みなさま良いお年を〜


2023.12.31

 

 

おんなのこにうまれたかった

おんなのこにうまれればよかった

 

おんなのこはだれかがてをさしのべてくれる
おばさんは踏みつけられて野垂れ死ぬ


ああ
おんなのこに生まれたかった


全てにおいて雑に扱われる
自分も雑だからなのではないかと
コーヒーブレイク

頭の中はグチャグチャで
愚痴だらけで壊れていく


成人したからとか
就職したからとか
結婚したからとか
子どもを産んだからとかで
オトナの階段駆け登らされて
シンデレラにもなれず
灰ばかりかぶって
ぬるま湯に肩まで浸かって

釜茹でにされて
心の片隅に取り残され

少女はオトナになりきれず
いつも泣き叫び

そんな私に気付いてと。
そんな私を見つけてと。
煤に汚れた顔は真っ黒のまま

またグチャグチャに曇っていくだけ


わかち合う不満
わかりあうのは傲慢

 

つよくなんかないよ

いつもギリギリだよ
ストーブ消したか忘れ
動悸止まらず
記憶は消え起動せぬシナプス
ホワイトアウトして動機上がらず
転がる毒りんご拾って懐へ


強くみられるから
大丈夫だなんて勝手に決め
気付いてくれないと勝手口閉め

女の城に立て籠もり
ひとりでいきていくしかないから
生きていくだけ


世界で一番美しくなんてなれなかった老婆は

釜戸に火を焚べ

煙を受け
今日も呪いの言葉をお焚き上げ


オンナノコニウマレレバヨカッタ
オンナノコニウマレタカッタ