トルコキキョウ一輪たずさえ
セーラー服たたずむ河原
ハレ とケの間に掛ける鉄橋
天翔ける竜が通る
とんでしまえばすべてが終わる
だからわたしは一歩後ずさる
自慢に蓋をして
我慢を強いて
傲慢と向き合い
わたしはいつも誰かのジェネリック
手に入らぬ時の応急処置
消えていく人は
誰にも
何処にも
何も言わず
いつの間に消えて
歪に欠ける自我の境界線
つなぐ包帯は綿
枯芝だらけのスカート払って
唐紅に染まる空見上げ
浅はかな青春
馬鹿馬鹿しいと笑い飛ばし
昔からずっとそうだった
わかってるずっとわかってる
天翔ける竜が通る
何もかわらない
何もわからない
時折思い出す
あの日見た夕焼け