今日あの子無垢に同情し
京鹿子娘道成寺
アマタの目よりもあなたの目を信じ
蛇の目の傘に隣り合ったあの日
誰に見しょとて紅かねつきょうぞ
彼に見せとて縁(えにし)が尽きぬと
愛しLINEに返事が来ずとも
誰にも明かさぬルールをひいて
シャトーで過ごしたあの夜を胸に
アコーディオンのタンゴの音色
寝入るあなたを置いて出た部屋
鐘に怨みは数々ござる
彼に恨みも数々ござる
堕天使たちが灯す火焔
螺旋に渦巻き
逢えぬ哀しみ閉じ込めた鐘撞堂
抱く想い出焼き尽くせたのなら
誰に見しょとて紅かねつきょうぞ
我に見しょとて紅かねつきょうぞ