shidouofthedeadの日記

日々の雑文帳

キョウソ誕生

学校の授業で制作した動画で私は神様を演ったことがある。
私のことを嫌ってる男子学生と同じ制作班に組まれ、アイツも私の下手くそな演技見て笑ってやろうとしてのキャスティングだったんだろうけれども、残念、中二女子からの演劇少女をナメんなよっ! 正直、主役を食った。アイツは「なんで、もっと早く、その演技力出さなかったんだよ、もっといい台本書けたのに!」と頭を掻きむしってたがそこが見抜けず小馬鹿にした仇だ。私は心の中で中指を立て舌を出した。
その後、占い師を兼業でやってるという講師に冗談半分で「新興宗教の教祖になってみないか? 素質ある!」と誘われたがお断りした。っていうか、そんな素質持っててどうする?

そういえば、あの作品のビデオテープ、どこかにあるはずだけどどうしたっけ?
とりあえず、DVDの時代でなくてよかった。危うく息子に見られる危機が迫るとこだった。
まぁ、ビデオからなんとか見ようとして見たならばなんも文句は言わんよ。

さて、そんな私は例のごとく、汚いものが大っ嫌いな母親によって、新興宗教のダークさを教え込まれ育てられた。下町あるあるで祖父が付き合いで入信して家族で痛い目にあったからだ。そんな母が病に倒れ、お見舞いに来た夫の義母に祈祷されたとき、どんな気持ちだったのだろう。義母と義姉は某新興宗教の信者だ。どういう経緯で入信したのかは知らない。関わりたくないのであえて聞こうとも思わない。夫は無理に入信を進めない、人に危害を与えないのだから、信仰は大事だからとこれが正常バイアスかという見解だ。いやいや、幼い頃の義姉の子を泊めたとき冊子をあなたに渡そうとしたではないか。息子に子どもらしさとは思えない行いをして、罪を着せてなんかに持って行こうとしてたでないか。(この話はまた、何かの機会に……)まぁ、そういうことは忘れようとする夫はもう覚えてないのだろうけれども。

少しの間、義母と暮らしてた日々も自然派志向で無添加主義で牛は雄しか食べないと言う徹底ぶりでほとほと参ったがそこは実母の強い教育のお陰でなんとか染まらずに済んだと感謝している。それが私の度量の狭さの一つというならばそれはそれで構わない。
まぁ、学生時代、神様だったことのある私なのだから仕方ない。私が神だったのだから。

新興宗教に距離は置くものの、私は「神様」は嫌いではない。世界各国の神話も土着の信仰の話も大好きだし強いて言うなら「八百万の神」を信仰してる。日本人にありがちな信仰。今は「推し」という大きな信仰を手に入れたこともあるか。夫の言う通り、人に危害を与えず、迷惑をかけず、無理に信仰を押しつけず、罪に結びつかず、己の支えになるのならば信仰は大事だとは思っている。(正常バイアス?)

人は正しく生きていくにはあまりにも弱すぎる。
奥付を付けてくれる何かがないと強く信じて生きていけない。
宗教を毛嫌いしてた母は何を支えに何を信じて生きていたのだろう……。

この家に越してきてからたくさんの昆虫が私の目の前に現れる。
私は虫が嫌いではないのでG以外はよっぽどでない限り全て受け入れ放置する。
するといつの間にか居なくなっている。
昨年は大きなカマキリが何度も現れた。
スズメバチが巣を作りそうになったがその巣も駆除を呼ぶ前に風で自然に落ちた。
キリギリスがキッチンに現れては消えた時期もあった。
ゲジゲジがキッチンのシンクにハマってる時も何度もあるし、
ゲジゲジはあの姿に似合わず益虫で動きもとてもかわいらしい)
蜘蛛は大きなものから小さなものまで日常茶飯事……
今日は大きなカミキリムシが網戸に留まってた。
虫の知らせと言うことばがある。
私はこれらの虫が訪れたとき、意味があるのではないかとそっと、ネットで検索をかける。
それが何かの支えになるかもしれないから。私も弱い人間だから。

カミキリムシの検索をしていたらスピの強い人には自然と虫が集まってくるという文章が目に入ってきた。そういえば、これだけ私が目撃している虫たちを夫はあまり見たことがないという。まさか……ねぇ……。講師の先生に誘われた世界線、今からでも遅くない?