おんなのこにうまれればよかった
おんなのこはだれかがてをさしのべてくれる
おばさんは踏みつけられて野垂れ死ぬ
ああ
おんなのこに生まれたかった
全てにおいて雑に扱われる
自分も雑だからなのではないかと
コーヒーブレイク
頭の中はグチャグチャで
愚痴だらけで壊れていく
成人したからとか
就職したからとか
結婚したからとか
子どもを産んだからとかで
オトナの階段駆け登らされて
シンデレラにもなれず
灰ばかりかぶって
ぬるま湯に肩まで浸かって
釜茹でにされて
心の片隅に取り残され
少女はオトナになりきれず
いつも泣き叫び
そんな私に気付いてと。
そんな私を見つけてと。
煤に汚れた顔は真っ黒のまま
またグチャグチャに曇っていくだけ
わかち合う不満
わかりあうのは傲慢
つよくなんかないよ
いつもギリギリだよ
ストーブ消したか忘れ
動悸止まらず
記憶は消え起動せぬシナプス
ホワイトアウトして動機上がらず
転がる毒りんご拾って懐へ
強くみられるから
大丈夫だなんて勝手に決め
気付いてくれないと勝手口閉め
女の城に立て籠もり
ひとりでいきていくしかないから
生きていくだけ
世界で一番美しくなんてなれなかった老婆は
釜戸に火を焚べ
煙を受け
今日も呪いの言葉をお焚き上げ
オンナノコニウマレレバヨカッタ
オンナノコニウマレタカッタ