shidouofthedeadの日記

日々の雑文帳

薄ぼんやりとした塩梅

小学生の頃、仲が良いと思っていた顔の薄い女子の同級生にじっと顔を見られ
「気持ち悪い」と言われたのが未だに心の片隅にヒリヒリと残っている。
今で言うところのキモい、キショいだ。

私はクドい顔をしている。夫にはよく「世界基準の顔」といわれる。
小学6年の夏に母にサマーキャンプに入れられたことがあった。
引っ込み思案で人見知りの私にとって地獄の一夜だった。
後に高校でその時、別の班にいたという同級生に声をかけられる。
「あの時、ほかの班に外国の子が居るって、騒いでたんだよ。あなたを見て」
私の父と母は間違いなく日本人だ。
成人した後、電車の中でいきなり見知らぬオヤジに足跡が残るくらい蹴りを入れられた時も、夜の街を職場の仲間と歩いていたら酔っ払いのオヤジに指を刺された時も、「国へ帰れ」と罵られた。私の国は此処なのに。

結婚して日本に40人しかいない珍しい姓になったのだがこれが沖縄っぽい姓で今度はそっちのラインで間違われる。その日本に40人というのは主に北関東から北に生息しているわけなのだけれども……。

そんな積み重ねも私のアイデンティティがあやふやになっている要因な気がする。

最近、色々思い返していて気付いたのだけれども、私はシラフの人に口説かれたことがない。裏を返せば酔った人にしか口説かれたことがないのだ。もしかして、酔っ払って意識が薄ぼんやりとしたくらいが私の顔にはちょうどいい塩梅だったのだろうか。

おかげさまでBBAになって加齢で顔も薄まってきた様な気がする。
子どもを産んで、お酒を飲む機会も少なくなってすっかり弱くなったので酒の席にも出なくなった。果たしてその塩梅に関しては今更検証できない。

あの頃、それに気付いて活用できたらまた、違った人生を歩けたのかな?
なんて、妄想するけど……まぁ、なんも変わらんだろうな。