shidouofthedeadの日記

日々の雑文帳

鎮静剤

人は忘れてしまう生き物だから どうぞわたしのことなど憶えてないで。 忘れられたわたしが積み重なって、埋もれて、消えてなくなるその日。 あれは愛されたことのある人の強さ。わたしが手にすることができなかった強み。 妬み嫉みの渦巻く黒い霧の中から這…

姥皮

Twitterが調子が悪いのでmixiを漁ってたらコレを最後にmixiの更新が止まっていた。なんか、また、この時と同じ感じの気持ちの時にTwitterが終わりそうになっててウケるな。コレを書いた時からこの姥皮という言葉が干支が一回りした後でもどこかしら心のどこ…

薄ぼんやりとした塩梅

小学生の頃、仲が良いと思っていた顔の薄い女子の同級生にじっと顔を見られ「気持ち悪い」と言われたのが未だに心の片隅にヒリヒリと残っている。今で言うところのキモい、キショいだ。 私はクドい顔をしている。夫にはよく「世界基準の顔」といわれる。小学…

浮草

私は東京生まれ東京育ちだが江戸っ子ではない。江戸っ子というのは三代、同じ下町の地で生まれ育たないと名乗れないらしい。息子は歌舞伎の演目の舞台になる神社仏閣の近くの公立の小学校に通った。そこにはそういうご子息が通っていて、広報誌の記事にもな…

忘れられないの

あれは25歳のクリスマスの翌日の夜。 受付嬢だった私は職場の憧れのオジサンに誘われ完全に舞い上がっていた。ホテルのラウンジで待ち合わせ、お酒を呑み、ほろ酔い気分で歩く銀座の街。 「風邪うつしちゃうかもしれないけど……キスしてもいい?」 不意に立ち…

つよいひと

2022.1.28 「つよいひと」だとよく女友だちから言われた。 「あなたはつよいから大丈夫」 果たして私は強かったのか? 強がっていただけ。 弱みを見せなかっただけ。 人に上手く頼れなかっただけ。 自分の足で立っていないと全てが壊れてしまうと思っていた…

永遠の少年

2022.1.23 高校生男子が街でワチャワチャしてるのを見るのが好きだ。コレは息子氏の親となってからの事でそれ以前、学級委員女子だった私は正直よくわからなかった。 映画「スタンドバイミー」や「打ち上げ花火下から見るか横から見るか(岩井俊二版)」の男子…

キョウソ誕生

学校の授業で制作した動画で私は神様を演ったことがある。私のことを嫌ってる男子学生と同じ制作班に組まれ、アイツも私の下手くそな演技見て笑ってやろうとしてのキャスティングだったんだろうけれども、残念、中二女子からの演劇少女をナメんなよっ! 正直…

踏み外したその轍

レールを踏み外してからが人生本番だ。私が踏み外したのは26歳のクリスマスの翌日、遅すぎた冬だった。あの日の東銀座から有楽町までの道すがら見た光は今でもぼんやりと頭の中に残っている。25までに世帯を持たない様だったら自分で家を出なさいとどこかで…

dawn

2022 09 22 Twitterより 昨日は実の父の告別式でした。私の両親共にこの世に居なくなりました。側から見たらごく普通の家族だったと思います。でも、私は「家族」というものから解き放されたと正直、ホッとしてしまったのです。父と母と妹との四人家族の中で…

境界線

境界線に立っている。ふわふわと漂うのはとても気持ち良いのだけどいつかはどちらかに飛び込まないとと思いつつその心地よさにいまは甘える。いずれ会おう。その日まで。

透明人間

高校の頃、私は不登校児だった。いじめにあってたわけではない。中学生の私は母親の言うことを守り、学校の言うことを守り、ただ、授業を暗記するだけで勉強ができた優等生だった。 単に自分がなかっただけだ。周りの言うことを吸収するだけ。自分で何かをす…

カナリヤ鳴く空

近頃は籠の鳥は放っても環境に順応できず力尽きてしまうので籠から出すのは残酷だといわれるらしい。歌を忘れたカナリヤも山に捨てられることなく籠の中で一生を終えるのだ。果たしてそれは幸せなのだろうか。例え、放たれた環境に順応できなくとも、例え、…

さて、どうしたものか

年齢というものに縛られる人にはなりたくなかった。働いていた会社の女社長に「カワイコちゃんぶってないで年相応の大人になりなさい」といわれたこともあったけど、カワイコちゃんぶってるつもりもなかったし、彼女の言うところの年相応の大人というものに…

そして私は孤高に立つ

むかし、女優志望の友人と一緒にいて露骨におめぇ邪魔だって態度取られたり職場の皆でカラオケ行って終電の時間だから伝えたら「あ、そう」と女ひとりの夜道を心配されることなく見送られひとりで帰る女だったので慣れっこでひとりでいいやと割り切って過ご…

彼女たちのように

私は何故、彼女たちのように出来ないのだろう?若い頃は近くへ近くへ進むことができたのにそれが怖くてできない。目の前に目の前に進めばきっと彼らの中に存在できる。そう信じていたあの頃。怖いものがなかったあの頃。若さだけで輝けたあの頃。 自分が産ん…

セイギノミカタ

幼稚園の頃、先生に「おおきくなったらなにになりたい?」と聞かれ、本気で「おひめさま!」といってドン引きされた女だ。幼稚園児の言うことだ。先生もそんなにドン引きすることもなかろうにと今だったら思ったりもするのだけど、これだけ幼子の目にも違和…

無関心

掃除をしながら 「好き」の反対って「嫌い」ぢゃなくて「無関心」だって言うけどコレ、本当だな。としみじみ色々と振り返る。 「嫌い」って関心がないと湧いて来ないんだよ。好きがなくなって、嫌いという情念に焼き尽くされた時に「好き」から解放されて終…

恐悦至極

そうです昨日 猛烈遅刻 行列密告超絶技巧で炸裂記憶地獄極楽極楽地獄暗中模索でなんちゅうオタク今日、いついっとく?温情酌量 恐悦至極

紙さま

夫が義母の入ってる施設へ面会に行った。もちろん、私は行かない。 昨日、義母と義姉に夫が菓子折りを持って行きたいというので見繕うのは手伝った。あくまでも社交辞令だ。夫は一緒に行って欲しいのだろうけど、わたしは一生行かない。行く気はない。 帰っ…

籠釣瓶

籠釣瓶という歌舞伎の演目がある。田舎者の商人のあばた男が花魁道中で見かけた花魁に一目惚れし、貢ぎ、性格もよく気前の良さから身請け話まで進んだのに花魁に情夫がいるため花魁を手に入れることが出来ず、籠釣瓶という妖刀を手に入れ全てを滅ぼし自らの…

つがい

つがいというのは基本凹凸だと思っている。似たもの同士というのもあるけど時には諭したり、学んだりお互いのたりない部分を補い合うのが理想で若い頃は似たもの同志のふたりで堕ちていくのも素敵だとも想っていたけど破滅するようならそれはダメだと思うの…

卑屈で何故悪い

「卑屈なところがある子なんで……なんでって言うくらい」結婚の挨拶に夫が来たときに母が言った言葉だ。父も夫も笑ってた。みんなそう思っているのか。事実だからしゃーない。私はうつむいて微笑むしかなかった。でも、今ならはっきり言える。卑屈で何故悪い…

冥府魔道へ

冥府魔道 常に争いの絶えぬ怒りに満ちた世界、相手を恨む感情や信念、生き方。 週末、ちょっとしたトラブルがあり揺れに揺れ、今まで胸に想っていたことを夫にぶちまけた。 「私はこの家の墓には入りません」 この地はかなり保守的だと暮らしながら実感して…

どっち?

Twitterで先日のさらばとクリピの対バン(?)の話を読んでいたら、お笑いツーマンであるあるの「どっちのファンか?」挙手をやった話があった。私、アレ、苦手。お笑いのツーマンだとかなりの確率でやってるの見ると自虐ネタに持って行ったりネタをそれで調整…

板の上の魔物

劇場には魔物が住んでいるさよなら公演を終え歌舞伎座がビルに建て替えられたあの時、不思議なことに数々の名優がこの世を去った。魔物が連れて行ったんだ。そう思わずにいられなかった。 当時、大好きだった名脇役者が亡くなったと昨夜知った。今頃、あの時…

雑文帳

昨日、誕生日を迎え なんとなく、今までTwitterの方に放流してた雑文を残す場所が欲しいという思い付きで久々に今更ブログを始めました。 今後、長くなりそうなものはこちらにアップしたり、ちょっとした試みを試してみたいと思っております。 気が向いたら…

推しは推せるときに押せ

半世紀生きていると今でいうところの推してきた人々が突然消えてしまうことが何度かあった。それは色々と呼び名を変えた結局のところ解散だったり引退だったりこの世から本当に消えてしまったり。今際の際を見送るのはとてもつらい。諸行無常、それは自身に…

推しごとのひとりごと

あくまでも私見だけど、ファンに対する感覚と大切な人へ対する感覚とは根底では繋がっているのではないか。商売とプライベートで別だっていう人もいるかもしれないけれども他人への関わり方ってそう簡単には替えられずどこか端々に出てくると思うのよ。自分…

どうしようもない

いまだにどうしようもなく自信がない。どうしようもなくダサくて、どうしようもなく卑屈だ。 音楽の根底はラジオから流れてきた演歌とフォーク。ファションは親が買ってきたイトーヨーカドー。 そんなんだから流行に敏感なあの子らに下に見られててもしょう…